所蔵品展 III 震災と美術

会  期
2005年1月4日(火)ー3月6日(日)
休 館 日
休館日2月8日~2月10日 、月曜日(ただし祝日は開館、翌日は休館)
入 館 料
一般200(160)円、大高生150(120)円、中小生100(80)円
( )内は20 名以上の団体割引
兵庫県内の小中学生はココロンカード、クローバーカード呈示にて無料
4市1町(伊丹市・川西市・宝塚市・三田市・猪名川町)の高齢者割引有(平日60 歳以上、土日祝65 歳以上)

芝田 米三

1.17.A.M.5.46への祈り

1995年


1995年1月17日、6千余人の犠牲者を出した阪神・淡路大震災は想像を超える被害をもたらし、都市の持つ様々な問題を私たちに露呈しました。 そして2004年の新潟県中越地震に、私たちは激震の恐怖と癒しがたい心の動揺を想起し、体験を重ね合わせます。また、私たちは地震により数多くの文化財などにも被害を受け、今もなお復旧・復興にあたっています。
 さて、21世紀に入った今日、社会の動向は目まぐるしく、その激しさは言葉で表現できそうにもありません。殊に2004年は、兵庫県淡路島や豊岡市に台風の被害が、つづいての新潟県中越地震での被災地の生々しいテレビ映像に驚き、様々な情報や思いが日本中を駆けめぐりました。私たち美術館に携わる一人ひとりが、前回の経験を自らの教訓として、ご来館の皆様とご一緒に先の震災を風化させず、次世代へと伝えていかなければならないと考え、10年の節目にあたる本年、当館では所蔵品展2「震災と美術」を企画いたしました。 本展は、アートと社会の関係を考証するとともに、人間が生きる上で欠くことのできない文化の大切さを所蔵品に借り、震災に対する意識を新たに喚起することに繋がればと願い、震災関連の作品及び資料を展示するものです。 最後に、先の震災、本年の兵庫淡路島や豊岡市などの台風による水害、新潟県中越地震の犠牲となられた方々に対し心からお悔やみ申しあげますとともに、計り知れない被害を蒙られた方々、そして現在も避難生活を強いられている皆様方に衷心よりお見舞い申しあげます。

さて、ドーミエ室では、ドーミエが演劇や音楽の舞台を借りて見事に活写した版画作品から、当時の人間が繰り広げた悲喜劇やパリの人々が演劇、音楽をいかに親しんでいたかを紹介します。生身の人間が演じ、奏でる悲喜劇を舞台と観客とが一体となり繰り広げた光景を版画化したドーミエ芸術の醍醐味をお楽しみいただきます。

同時開催:神奈川県立近代美術館コレクション ジャック・カロ版画展

同時開催:初版による ゴヤ版画集『戦争の惨禍』


主  催
伊丹市立美術館、(財)伊丹市文化振興財団

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